小児矯正には、
「第一期」と「第二期」の治療ステージがあります。
時期によって施す治療が異なってきます。
まずはお気軽にご相談ください。

小児矯正治療について

「第一期治療」と「第二期治療」

「第一期治療」は永久歯がきれいに生えるように歯列の成長を促進したり、上下のあごの成長バランスをコントロールし、受け口や出っ歯などの土台となる骨格にアプローチをします。また、口呼吸・指しゃぶりや舌の癖など、歯並びに影響するような習癖を改善します。「第二期治療」は永久歯が生えそろった後に行い、歯にブラケットとワイヤーをつける治療で、基本的に成人の矯正治療と同じです。

第一期矯正治療でできること

最適な治療と開始年齢はお子さんの症状とお困りごとによりますが、おおよそ小学校に入学したら一度ご相談に来ていただきたいと思います。そうすることで、最適なタイミングをご提案することが出来ると思います。成長期であれば治るけれども顔や顎の成長が終了してからでは治らないような症状もあるからです。第二期矯正治療での抜歯治療の可能性を減らしたり、歯を抜く本数を減らすことができます。また、顔や顎の成長をコントロールすることで、本来手術が必要な治療から回避することも可能な場合もあります。

矯正治療を始める時期は?

歯科医の先生の中には、矯正はできるだけ小さいうちから始める方がよいとおっしゃる先生もいますが、乳歯列から始めないと間に合わないというケースは少ないと思っています。早く始めれば通院期間は長くなりますから、それだけ負担が増えることになります。低年齢児の通院はご本人とご家族の負担も大きく効果的で最適なタイミングを計ることが大切だと考えています。
例えば6歳ぐらいで治療が必要な子もいれば、もう少し大きくなって11歳ぐらいで始めても十分だというお子さんもいます。中学生ぐらいで治療を希望して来てくださったときに、「もう少しはやく診させて頂きたかった」と思うこともあります。
小学校に入学して生活が落ち着いてきたら、「矯正は必要なの?」「いつ始めればいいの?」といった気になることなど矯正歯科医に相談することをお勧めします。相談に来たお子さんを、すぐに治療をはじめるようにお勧めするわけではありませんので、お気軽にご相談にいらしてください。

こんなご相談はございますか?

小児矯正治療の流れ

料金表

基本料金

第1期治療
440,000円
第2期治療
330,000円〜

矯正歯科治療に関しての諸注意事項
(リスクおよび副作用)

お薬を服用するのにも副作用があるように、 歯科治療も副作用やリスクを伴います。もちろん矯正治療にも、治療を行う事によるリスクが存在します。患者さんに、矯正治療中に起こりうる内容に関して正しく理解しておいて頂くことは、とても大事なことだと考えています。是非ご一読ください。

– 矯正治療中について –

  • 矯正治療において個人差はあるものの、歯が動くことによる痛みや違和感が生じることがあります。矯正装置を装着した直後や、ワイヤーを交換した直後に痛みを感じることがありますが、一般的に数日で治まります。長期間痛む場合はご相談ください。矯正治療中、歯を動かしている間に「歯がしみる」といった、知覚過敏様の症状が現れることがあります。
  • また、装置を装着して間もない時期には口内炎ができることもあります。痛み止めのお薬や、お口の中の粘膜を保護するワックスなどで対応しております。
  • 多少、食べ物に制限があったり、食べ方を注意して頂くことがあります。装置が壊れたり、外れてしまうこともあります。その際は、連絡のうえ受診するようお願い致します。
  • 装置の使用状況や来院状況などの患者さんの協力度、顎の発育変化や顎位の変化、歯の動きの個人差などにより治療期間が長引いたり、治療方針を変更する場合もあります。
  • 舌で歯を押す癖や、歯並びに悪影響をあたえる癖が改善されない場合は、治療期間の延長やご希望の治療結果が得られない場合があります。
  • 患者さんが、取り外しできる矯正装置や補助装置の装着時間のお約束事を守っていただけなかったり、定期的な来院ができなかった場合は、治療期間の延長やご希望の治療結果が得られない場合があります。
  • 矯正力を加えられた歯の根の先が溶けて短くなる「歯根吸収」という現象が起こることがあります。矯正治療に伴う歯根吸収のリスクについて程度の差はありますが、可能性があることをあらかじめご了承ください。
  • 矯正治療中に「歯肉退縮」を起こすことがあります。これにより、歯ぐきが下がり歯が長く見えたり、歯と歯の間にすき間が生じたように見えることがあります。特に下の前歯や、凸凹が強かった箇所などで認められることが多い症状です。これは、加齢や不適切なブラッシング、歯ぎしりなどが原因で生じることもある現象です。
  • 発現率はとても低く、稀ですが、矯正中に歯の神経が死んでしまう「歯髄壊死」を起こす可能性があります。著しく歯列から逸脱した歯や複数回治療した歯は、神経血管が弱くなっている傾向にあり、歯を動かすことによって神経血管が切れて歯の変色を起こす事が稀にあります。成人矯正治療の方に起こりえる症状で歯髄壊死が発覚した場合は将来的には歯の神経の治療が必要になります。
  • 装置を歯から外す際に歯の表面に傷がつくことがありますが、これは一般的に再石灰化(エナメル質の再生)が可能な範囲です。歯質の弱い方は、稀に歯が少し欠けてしまう場合もあります。こういった場合には一般の歯科医院にて歯の表面の処置を行って頂くことがありますのでご了承下さい。
  • 矯正治療と顎関節症の確かな因果関係はないとされています。顎関節症は歯並びを治したら確実に良くなるとは言えません。また、治療中や治療後に顎関節症を発症したり症状が悪化することもあることをご理解ください。
  • 装置の装着中は発音しづらいことがあります。
  • 矯正装置を装着することにより補綴物(差し歯や被せもの)に傷がつくことがありますのでご了承ください。
  • 矯正装置に使用されている金属に対する「金属アレルギー」がある場合は、治療に制限が出る場合があります。
  • 一般的なワイヤーによる矯正は、歯の表面に器具を装着するため、見た目にも矯正をしていることがわかるというリスクがあります。
  • 患者さんのなかには、治療中にかなりのストレスを受ける方もおり、頭痛、首や肩のこり、不眠など不定愁訴が起こる場合があります

– 治療中の虫歯予防、ブラッシングについて –

  • 歯の汚れは、歯の動きや治療期間にも大きな影響を及ぼします。矯正治療は、患者さんご自身が口腔内の衛生管理ができることを前提に始めていきます。
  • 治療中、装置の周りなど、歯磨きしにくい部分ができるため、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。間食を控え、矯正治療中に合ったブラッシング指導を受けて毎日丁寧なブラッシングを心がけ、歯を清潔にしてリスクを抑えましょう。
  • 当院では歯ブラシ指導、歯のクリーニング、定期的なフッ素塗布を行い、口腔衛生指導をおこなっておりますが、基本的にお口の中の管理は患者さんご自身と、お子さんの場合は保護者の皆様の責任のもとお願いります。ご協力の程よろしくお願い致します。
  • 口腔内の清掃状態があまりにも不良な場合は、途中で治療を中断あるいは中止することもあります。

– 動的な治療の終了後について –

  • 歯を動かして歯並びを整える「動的治療」を終えて歯並びが改善されても、歯が元の状態に戻ろうとする性質があるため、一定期間動かした歯をとどめておく「保定」が必要です。歯の位置が安定するまでの保定期間には個人差があるので、治療後も歯科医師の指示を守ってください。
  • 顎の発育、舌や口唇の誤った癖、口呼吸、顎位の変化、歯ぎしりなどにより咬み合わせが変化することがあります。
  • 治療後は後戻りを防ぐため「保定装置」を使用して頂きます。当院では保定装置の使用を約束して頂いてから最終的に固定装置を外していきます。
  • 保定装置の使用状況が良くないと歯並びが後戻りして、再治療が必要となることもあります。また、固定式の装置をはめなくてならないだけでなく、治療費用も余計にかかってしまいます。治療後も歯科医師の指示にしたがって保定装置を使用してください。